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【某傻子的一生】(八)| 第三十二節至第三十五節| 芥川龍之介

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「某傻子的一生」的漫畫版本   (如果這是閣下首次進入這網站,歡迎從故事的第一部分開始看。) 某傻子的一生(一) 今天發佈芥川龍之介作品「某傻子的一生」的第八部份﹙第三十二節至第三十五節﹚。 作品︰ 某傻子的一生(八) 作者︰ 芥川龍之介 翻譯︰ 小說熊 (日本小說翻譯室) 原文︰ 青空文庫【或阿呆の一生】 三十二 喧嘩 彼は彼の異母弟と取り組み合ひの喧嘩をした。彼の弟は彼の為に圧迫を受け易いのに違ひなかつた。同時に又彼も彼の弟の為に自由を失つてゐるのに違ひなかつた。彼の親戚は彼の弟に「彼を 見慣 へ」と言ひつづけてゐた。しかしそれは彼自身には手足を縛られるのも同じことだつた。彼等は取り組み合つたまま、とうとう縁先へ 転 げて行つた。縁先の庭には 百日紅 が一本、――彼は未だに覚えてゐる。――雨を持つた空の下に赤光りに花を盛り上げてゐた。 三十二 打架 他跟他同父異母的弟弟扭打成一團。他的弟弟確實因他而承受了不少壓力。而他也同時確實因他的弟弟而失去了自由。他的親人經常跟他的弟弟說:「要多跟他學習。」然而這說話卻跟綑縛他的手腳無異。他們扭打一團滾到檐廊上。至今他還記得,當時檐廊外庭園中的一株百日紅的花朵,在雨天下綻放得鮮紅奪目。 三十三 英雄 彼はヴオルテエルの家の窓からいつか高い山を見上げてゐた。氷河の懸つた山の上には 禿鷹 の影さへ見えなかつた。が、背の低い 露西亜 人が一人、 執拗 に山道を登りつづけてゐた。 ヴオルテエルの家も夜になつた後、彼は明るいランプの下にかう云ふ傾向詩を書いたりした。あの山道を登つて行つた露西亜人の姿を思ひ出しながら。…… ――誰よりも十戒を守つた君は 誰よりも十戒を破つた君だ。 誰よりも民衆を愛した君は 誰よりも民衆を軽蔑した君だ。 誰よりも理想に燃え上つた君は 誰よりも現実を知つてゐた君だ。 君は僕等の東洋が生んだ 草花の匂のする電気機関車だ。―― 三十三 英雄 他曾經從伏爾泰家中的窗戶仰望高山。懸掛冰川的山上就連一隻秃鷹的身影都看不見,然而一位身形矮小的俄羅斯人卻執意沿著山路往上走。 當伏爾泰的家也在夜幕下變得昏暗以後,他一邊想起那位沿著山路往上走的俄羅斯人的身影,一邊在明亮燈光下寫著這首宣傳詩。 「比誰人都更遵從十誡的你 比誰人都更背離十誡。 比誰人都更深

【怪人二十面相】(十一.七件工具)江戶川亂步|日漢對照

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一生追隨源義經的弁慶背上的七武具包括薙刀、草耙、大槌、刺又、大鋸、鉞及鐵棒等武器 (假若這是閣下首次進入這網誌,歡迎從故事的第一部分開始看。) 怪人二十面相(一.序章) 作品︰ 怪人二十面相(十一.七件工具) 作者︰ 江戶川亂步 翻譯︰ 小說熊 (日本小說翻譯室) 原文︰ 青空文庫【怪人二十面相】 小林少年はほとんど二十分ほどのあいだ、地底の暗やみの中で、ついらくしたままの姿勢で、じっとしていました。ひどく腰を打ったものですから、痛さに身動きする気にもなれなかったのです。 小林在差不多二十分鐘內一直保持掉下來的姿勢,靜靜躺臥在地下黑暗的深處。腰部因為摔得厲害,身體都無法動彈起來。 そのまに、天井では、二十面相がさんざんあざけりのことばをなげかけておいて、おとしあなのふたをピッシャリしめてしまいました。もう助かる見こみはありません。永久のとりこです。もし賊がこのまま食事をあたえてくれないとしたら、だれひとり知るものもないあばらやの地下室でうえ死にしてしまわねばなりません。 二十面相盡情嘲笑小林,然後把天花板上陷阱的蓋子狠狠關上。看來小林已經逃脫無望,無止境地被困在這裡。假若怪盜就這樣不給他食物,他就只會死在這不為人知的破舊房子的地下室內。 年はもいかぬ少年の身で、このおそろしい境遇をどうたえしのぶことができましょう。たいていの少年ならば、さびしさとおそろしさに、絶望のあまりシクシクと泣きだしたことでありましょう。 年紀輕輕又怎可能面對如此可怕的境況?換作是一般孩子,這時大概已經因為淒涼害怕而絶望地淘哭。 しかし、小林少年は泣きもしなければ、絶望もしませんでした。彼はけなげにも、まだ、二十面相に負けたとは思っていなかったのです。 然而小林沒有哭泣也不感絶望。他非常勇敢,即使面對逆境也沒有認定已經敗在二十面相手上。 やっと腰の痛みがうすらぐと、少年がまず最初にしたことは、変装のやぶれ 衣 の下にかくして、肩からさげていた小さなズックのカバンに、ソッとさわってみることでした。 當腰痛稍為緩和後,小林首先伸手到為喬裝所穿的破衣服下,嘗試輕撫掛在肩上的布包。 「ピッポちゃん、きみは、ぶじだったかい。」 みょうなことをいいながら、上からなでるようにしますと、カバンの中で何か小さなものが、ゴソゴソと動きました。 「波波,你沒事吧?」小林奇怪

【我是貓】第二章(十五) 夏目漱石

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  (假如這是你首次進入這網誌,歡迎從故事的第一部分開始看。) 【我是貓】第一章 【我是貓】第二章(一) 今天發佈夏目漱石「我是貓」第二章第十五回翻譯。希望大家喜歡。 在這一回,向來喜歡戲弄他人的迷亭說了一個關於羅馬人的典故。假若這不是瞎編,恐怕羅馬人就是人類史上最早的厭食症患者。 作品︰ 【我是貓】第二章(十五) 作者︰ 夏目漱石 翻譯︰ 小說熊 (日本小說翻譯室) 原文︰ 青空文庫【吾輩は猫である】 本節原文: 按此閱讀本節原文      「在十六、七世紀之歐州各地,孔雀都是宴會中必不可缺之佳餚。弟記起萊斯特伯爵亦確曾於凱尼爾沃思以孔雀款待女皇伊利沙伯。而名聞遐遠的林布蘭畫作『盛宴』中亦可見孔雀開屏橫陳於桌上。」 「有空把孔雀烹調史了解得如此深入,看來他也不見得忙到哪裡去。」主人發起牢騷說。 「總而言之,弟假若仍然如近日一樣到處享用美食,不久以後定必如賢兄一樣弄得腸胃虛弱。」 「甚麼『跟賢兄一樣』?也不用動輒拿我的腸胃作比較吧。」主人又再喃喃自語。 「據史學家所言,羅馬人日均設宴兩三回。假若每天都享用如此豐厚之美食兩三回,恐怕無論腸胃多健康都要弄得消化不良。情況自然也跟賢兄一樣。」 「怎麼又說『跟賢兄一樣』,真沒禮貌。」 「他們一方面貪吃饞嘴,另一方面卻深明保持腸胃健康之必要。為了兼顧奢華飯食與健康﹐他們努力不懈研究,最終找出這個秘技來。」 主人感到很驚訝,忽然好奇起來。 「他們餐後定必入浴。浴後以某種方法把浴前所吃全部吐出,肅清腸胃。肅清腸胃後再回食桌盡情吃喝,吃飽以後又再入浴將其吐出。如此這樣,既可享盡佳餚美食,卻又不損臟腑絲毫,弟認為此舉確實一舉兩得。」 「原來這樣。這樣確實一舉兩得。」主人露出艷羨之情。 「復至二十世紀今天,人們交往頻繁,宴會增多自不用多說。恰好此時軍國多事,正值日俄戰爭第二年,弟深信吾等國民作為戰勝一方,此時已屆時機倣效羅馬人鑽研入浴嘔吐之術。若非如此,眾人難得成為大國國民,為時不久卻跟賢兄一樣成為胃疾患者,豈不叫人黯然神傷。」 「又是甚麼『跟賢兄一樣』,這男人真討厭。」主人這麼想。 「弟認為我國精通西洋學問之士若能考究古史傳說,發掘早已失傳之秘學並用於當今明治社會上,則可防範禍事於未然,亦是對國家放縱吾等平素盡情享樂之回報。」 主人歪歪頭,總覺

【我是貓】第二章(十五)﹙原文﹚ 夏目漱石

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  「 降 くだ って十六七世紀の頃迄は全欧を通じて孔雀は宴席に欠くべからざる好味と 相成居候 あいなりおりそろ 。レスター伯がエリザベス 女皇 じょこう をケニルウォースに招待致し 候節 そろせつ も 慥 たし か孔雀を使用致し 候様 そろよう 記憶 致候 いたしそろ 。有名なるレンブラントが 画 えが き 候 そろ 饗宴の図にも孔雀が尾を広げたる 儘 まま 卓上に 横 よこた わり居り 候 そろ …… 」  孔雀の料理史をかくくらいなら、そんなに多忙でもなさそうだと不平をこぼす。 「とにかく近頃の如く御馳走の食べ続けにては、さすがの小生も遠からぬうちに大兄の如く胃弱と 相成 あいな るは 必定 ひつじょう …… 」  大兄のごとくは余計だ。何も僕を胃弱の標準にしなくても済むと主人はつぶやいた 「歴史家の説によれば 羅馬人 ローマじん は日に二度三度も宴会を開き 候由 そろよし 。日に二度も三度も 方丈 ほうじょう の 食饌 しょくせん に就き候えば如何なる健胃の人にても消化機能に不調を 醸 かも すべく、従って自然は大兄の如く …… 」  また大兄のごとくか、失敬な。 「 然 しか るに 贅沢 ぜいたく と衛生とを両立せしめんと研究を尽したる彼等は不相当に多量の滋味を 貪 むさぼ ると同時に胃腸を常態に保持するの必要を認め、ここに一の秘法を案出致し 候 そろ …… 」    はてねと主人は急に熱心になる。   「彼等は食後必ず入浴 致候 いたしそろ 。入浴後一種の方法によりて 浴前 よくぜん に 嚥下 えんか せるものを 悉 ことごと く 嘔吐 おうと し、胃内を掃除致し 候 そろ 。 胃内廓清 いないかくせい の功を奏したる 後 のち 又食卓に 就 つ き、 飽 あ く迄珍味を 風好 ふうこう し、風好し 了 おわ れば又湯に入りて 之 これ を 吐出 としゅつ 致候 いたしそろ 。かくの如くすれば好物は 貪 むさ ぼり次第貪り 候 そうろう も 毫 ごう も内臓の諸機関に障害を生ぜず、一挙両得とは此等の事を 可申 もうすべき かと愚考 致候 いたしそろ …… 」    なるほど一挙両得に相違ない。主人は 羨 うらや ましそうな顔をする。   「廿世紀の 今日 こんにち 交通の 頻繁 ひんぱん 、宴会の増加は申す迄もなく

【某傻子的一生】(七)| 第二十八節至第三十一節| 芥川龍之介

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  芥川在文中提及1923年的日本關東大地震 (如果這是閣下首次進入這網站,歡迎從故事的第一部分開始看。) 某傻子的一生(一) 今天發佈芥川龍之介作品「某傻子的一生」的第七部份﹙第二十八節至第三十一節﹚。 作品︰ 某傻子的一生(七) 作者︰ 芥川龍之介 翻譯︰ 小說熊 (日本小說翻譯室) 原文︰ 青空文庫【或阿呆の一生】 二十八 殺人 田舎道は日の光りの中に牛の糞の臭気を漂はせてゐた。彼は汗を拭ひながら、爪先き上りの道を登つて行つた。道の両側に熟した麦は香ばしい匂を放つてゐた。 「殺せ、殺せ。……」 彼はいつか口の中にかう云ふ言葉を繰り返してゐた。誰を?――それは彼には明らかだつた。彼は 如何 にも卑屈らしい五分刈の男を思ひ出してゐた。 すると黄ばんだ麦の向うに 羅馬 カトリツク教の 伽藍 が 一宇 、いつの間にか 円屋根 を現し出した。…… 二十八 殺人 鄉間的小路在日光下散發出牛糞的臭氣。他抺著汗水走上緩緩斜坡。道路兩旁散發出成熟小麥的濃郁香氣。 「殺了他,殺了他 …」 不知從何時開始,他口中不斷重複這句話。他要殺死誰? ——— 他心裡清楚明白。他想起的是那個極其下賤、理平頭的男人。 在染黃的麥田對面,不知從何時開始,有一座羅馬天主教堂露出它圓形的屋頂。 …… 二十九 形 それは鉄の銚子だつた。彼はこの糸目のついた銚子にいつか「形」の美を教へられてゐた。 二十九 形態 那是一個鐵酒壺。不知何時,他從酒壺的細紋裡學懂了「形態」的美。 三十 雨 彼は大きいベツドの上に彼女といろいろの話をしてゐた。寝室の窓の外は雨ふりだつた。 浜木棉 の花はこの雨の中にいつか腐つて行くらしかつた。彼女の顔は 不相変 月の光の中にゐるやうだつた。が、彼女と話してゐることは彼には退屈でないこともなかつた。彼は 腹這 ひになつたまま、静かに一本の巻煙草に火をつけ、彼女と一しよに日を暮らすのも七年になつてゐることを思ひ出した。 「おれはこの女を愛してゐるだらうか?」 彼は彼自身にかう質問した。この答は彼自身を見守りつけた彼自身にも意外だつた。 「おれは 未 だに愛してゐる。」 三十 雨 他和她躺在闊大的床上聊天。臥室窗外正下著雨,雨水把文殊蘭的花朵都快要打毁。雖然她的容貌跟昔日一樣依然猶如淋浴在月光之下。然而對他

【怪人二十面相】(十.陷阱)江戶川亂步|日漢對照

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(假若這是閣下首次進入這網誌,歡迎從故事的第一部分開始看。) 怪人二十面相(一.序章) 作品︰ 怪人二十面相(十.陷阱) 作者︰ 江戶川亂步 翻譯︰ 小說熊 (日本小說翻譯室) 原文︰ 青空文庫【怪人二十面相】 さすがの怪盗も、これには 胆 をつぶしました。相手が人間ならばいくらピストルを向けられてもおどろくような賊ではありませんが、古い古い鎌倉時代の観音さまが、いきなり動きだしたのですから、びっくりしないではいられません。 即使是這樣厲害的怪盜,這時也嚇得膽顫心驚。假若對方是人,即使如何被對方用槍指嚇,自己也不會輕易被嚇倒。然而突然動起來的卻是一座鎌倉時期的古老觀音像,這實在令他大吃一驚。 びっくりしたというよりも、ゾーッと心の底からおそろしさがこみあげてきたのです。こわい夢をみているような、あるいはお化けにでも出くわしたような、なんともえたいのしれぬ恐怖です。 但與其說是大吃一驚,倒不如說是從心底湧出的一份寒意。莫名的恐懼令他猶如置身惡夢一樣,亦猶如遇上妖怪一樣。 大胆不敵の二十面相が、かわいそうに、まっさおになって、たじたじとあとじさりをして、ごめんなさいというように、ろうそくを床において、両手を高くあげてしまいました。 天不怕地不怕的二十面相被嚇得臉無血色,畏縮地往後退了兩三步。他把蠟燭放在地上,向觀音舉起雙手示意求饒。 すると、またしても、じつにおそろしいことがおこったのです。観音さまが、れんげの台座からおりて、床の上に、ヌッと立ちあがったではありませんか。そして、じっとピストルのねらいをさだめながら、一歩、二歩、三歩、賊のほうへ近づいてくるのです。 令人更吃驚的是,觀音這時突然站起來走下蓮座,用槍指向怪盜,然後一步、兩步、三步的向他逼近。 「き、きさま、いったい、な、何者だっ。」 二十面相は、追いつめられたけもののような、うめき声をたてました。 「你…你到底是何方神聖?」二十面相像被追趕的野獸一樣發出呻吟。 「わしか、わしは羽柴家のダイヤモンドをとりかえしに来たのだ。たった今、あれをわたせば、一命を助けてやる。」 おどろいたことには、仏像がものをいったのです。おもおもしい声で命令したのです。 「我嗎?我是來取回羽柴家的鑽石的。假若現在交出鑽石,我還可以饒你一命。」真令人吃驚,佛像竟然開口說話,沉穩實在的向賊

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